アスリートのメディカルチェック事情

メディカルチェックは、アスリートが安全にパフォーマンスを発揮するためにも欠かせないものだ。アスリートの健康管理はもちろん、怪我を予防する目的でも実施されている。メディカルチェックには、担当医師やトレーナーなど、アスリート本人の身体管理の専門家が立ち会うことになる。

アスリートの現場で一般的に行われるのが、整形外科的メディカルチェックだ。これは運動するにあたり、身体の各部位が問題なく十分な働きを果たしているか否かをチェックするものだ。具体的には、脊柱や四肢の骨格の並び方が正常か、動きの悪い関節はないか、筋力が落ちている筋肉はないかなどを白調べることになる。

もし正常でない部位が見つかった場合は、どの程度の運動なら大丈夫なのか、或いはテーピングや装具の装着は必要かなどを検討することになる。さらに年齢や性別、スポーツ歴や既往歴などを問診し、運動に対するアドバイスも実施する。

その一方、内科的メディカルチェックも重要になる。特に過度な運動は身体にかかる負荷が大きいため、注意深くチェックする必要があるからだ。例えば、心疾患や脳血管疾患などの心血管疾患の既往があると、事故を引き起こす可能性が高まる。

そんな内科的メディカルチェックには、基本的に一次検査と二次検査がある。一次検査で、問診や血圧測定・血液検査や尿検査・安静時心電図や胸部レントゲンなどを行うことになる。一次検査の結果、さらに詳しい検査が必要な場合は二次検査を実施する。二次検査には、運動負荷心電図や心臓超音波検査などがある。