病気との闘い方で最も重要なのは、症状が出てから病院に駆け込むことではなく、まだ自覚症状がない段階で異常を見つけ出すことだ。多くの重篤な疾患は、初期段階で発見できれば治癒率が格段に高まる。
医学が進歩した今日、かつては難病とされていた病であっても、早期であれば完治を目指せるケースは驚くほど増えているのだ。逆に、発見が遅れれば遅れるほど、身体への負担やリスクが増大し、本来であれば救えたはずの命が危険にさらされるという現実がある。
早期発見がもたらす恩恵は、単に命を繋ぎ止めることだけにとどまらず、治療後のQOL(生活の質)の維持にも大きく直結する。病気が進行してから治療を始めると、手術が大規模になったり、強い副作用を伴う長期間の薬物療法が必要になったりすることが多い。そうなれば、退院後の社会復帰にも時間がかかり、これまで通りの暮らしを送ることが難しくなる可能性も出てくる。しかし、初期のうちに最小限の処置で済ませることができれば、体力を大きく削らず、趣味や仕事といった日常を速やかに取り戻すことが可能になるのだ。
こうした身体的、経済的なリスクを最小限にするために、私たちにできる最も確実なアクションが、定期的なメディカルチェックの受診である。自分では健康だと思っていても、体内では静かに変化が起きている場合がある。忙しい日常の中で検査に時間を割くのは億劫に感じるかもしれない。しかし、そのわずかな手間と時間が、将来の自分と家族を救う大きな分岐点になることは、どうか頭の隅に入れておいてほしい。